2011 Fiscal Year Annual Research Report
IPCCにおける評価手法に基づいた森林の減少・劣化による二酸化炭素排出量評価
Project/Area Number |
09F09776
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Research Institution | Sophia University |
Principal Investigator |
磯崎 博司 上智大学, 大学院・地球環境学研究科, 教授
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
LU Heli 上智大学, 大学院・地球環境学研究科, 外国人特別研究員
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Keywords | 二酸化炭素 / 吸収・排出 / 森林 / 予測モデル / REDD |
Research Abstract |
2011年度は、それまでに収集した各種の生物物理的データおよび社会経済データを用いて、土地利用変化に伴う陸域生態系による二酸化炭素の吸収・排出量の評価とともに、Bookkeeping model(Houghton)による統合的な解析を行った。 その分析と結果は2011年4月中旬に中国・武漢で開かれた「建築・土木・環境工学に関する国際ワークショップ」において、途中経過および成果を公表し、意見交換と論議・検討を行った。2011年5月には、インドネシア、ボゴールで開かれた「土地利用変化に関する国際ワークショップ」に参加するとともに、補充のための実地調査を行った。 具体的な研究成果としては、ランドサットTMのような高解像度の衛星映像とNDVIの組み合わせは、熱帯地域での、確実な森林破壊の監視を支援するのに適切であることが判明した。また、さまざまな土地利用区域において、消失することとなる森林を見つけ出すため、また、森林消失の危険性の高い区域、中程度の区域、低い区域をそれぞれ識別するために、森林減少予測モデルを開発した。次に、ランドサットの映像解析により、1989年から2009年までの間、1年当たり2.92%の割合で森林破壊が生じたことが分かった。その結果に対して本研究による予測モデルを当てはめたところ、REDDシナリオによる経済面での補償的支払いが必要であり、重要であることが示された。
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Research Products
(1 results)