2010 Fiscal Year Annual Research Report
民族紛争に対処するためのグローバル・ガバナンスにおける歴史的・心理的遺産
Project/Area Number |
09F09777
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Research Institution | The University of Tokyo |
Principal Investigator |
武内 和彦 東京大学, サステイナビリティ学連携研究機構, 副機構長
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
LASAS Ainius 東京大学, サステイナビリティ学連携研究機構, 外国人特別研究員
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Keywords | コソボと独立 / 歴史的・心理的要素 / 欧州・大西洋協力と国家建設 / アメリカ外交政策 |
Research Abstract |
2010年度は研究計画をほぼ遂行することができた。コソボ独立を導いた出来事をより深く理解する目的で、欧州とコソボの政治家や官僚と様々な電話インタビューを行った。一連のインタビューや学術文献調査を通して、コソボの政治的立場の問題に関する主要な事例について確認することができた。これらの新しい見識を築くことで、カナダ・モントリオールで開催された国際関係学会のために論文を執筆し発表した。3月18日には米国の外交政策のパネルの中で、「米国の瑣末な紛争への関与の説明:コソボの事例」というタイトルで発表を行った。現在パネル参加者からの意見を元に論文の推敲を始めており、この訂正版を今年の夏に仕上げ学術誌への提出を予定している。 2011年3月末にはスイス・ローザンヌ大学において「国際関係における感情の役割」についての会議に参加した。会議では、「罪悪感の影:1994年の大量虐殺後の米国とルワンダの関係」というテーマで発表を行った。この研究プロジェクトは、どちらも米国の外交政策と瑣末な紛争への関与と非関与について触れているため、自身の元々のコソボ研究のさらなる拡大に繋がった。この論文についても推敲を行い、学術雑誌または書籍への提出を予定している。 科学研究費補助金については当初予定していたとおり、プロジェクトのためのラップトップコンピューターと研究に有用な書籍の購入や2011年3月の後半に参加した2つの海外での会議の渡航費用に充てられほぼ計画書通りに使用した。
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Research Products
(1 results)