2010 Fiscal Year Annual Research Report
日本のテレビゲーム産業における技術革新のマネジメントと競争優位性の研究
Project/Area Number |
09F09784
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Research Institution | The University of Tokyo |
Principal Investigator |
馬場 章 東京大学, 大学院・情報学環, 教授
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
ERNQVIST MIRKO Orjan Elias 東京大学, 大学院・情報学環, 外国人特別研究員
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Keywords | テレビゲーム / ビデオゲーム / イノペーション / 技術革新 / マネジメント |
Research Abstract |
平成22年度は、平成21度から継続して、分析対象となる基礎資料の収集を進め、年鑑や白書類など年次統計資料や月並統計資料を購入し、それらの解析を継続した。同時に、産業団体とゲーム会社に対してヒアリング調査を行い、統計結果の解釈をさらに深化させた。平成22年度の分析のポイントは、Wii、プレイステーション3、ニンテンドーDS、プレイステーションポータブルなど、いわゆる現世代のゲーム機の発売以来時期を対象として、日本市場におけるテレビゲーム機とテレビゲームソフトの技術革新の要因と、その結果としての販売動向を解明することであった。任天堂ののWiiやDSは、ゲームプレイの楽しさ面白さの追及に重点が置かれ、技術としては安定していた加速度センサーや二画面表示システムとタッチパネルを採用している。他方、ソニー・コンピュータエンターテンメントのPS3やPSPはコンピュータとしての性能の向上に重点が置かれ、コアシステムの採用によりゲーム機の演算処理能力を飛躍的に向上させた。このような各ゲーム機の開発傾向の相違は、ユーザー階層の拡大と分化を生んだ。すなわち、前者においては従来ゲーム機を使用していない性別・年齢層へ市場を拡大させ、後者においては、高性能・高精細を好むコアプレイヤーに迎えられた。とくに、ニンテンドーDSとDS用ゲームソフトは、従来のゲーム機やゲームソフトとは異なり、長く売れ続けるという販売曲線を示した。しかしながら、平成22年度も世界同時不況の影響から脱しきれず、日本市場の飽和とシュリンクをもたらしていることを明らかにした。これらに加えて新たに発売されたニンテンドー3DSの開発・販売に関する資料の収集と分析を始めた。
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Research Products
(1 results)