2009 Fiscal Year Annual Research Report
途上国におけるバイオ燃料の持続社会に対する価値に関する研究
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09F09789
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Research Institution | The University of Tokyo |
Principal Investigator |
湊 隆幸 The University of Tokyo, 大学院・新領域創成科学研究科, 准教授
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
GASPARATOS Alexandros 東京大学, 大学院・新領域創成科学研究科, 外国人特別研究員
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Keywords | バイオ燃料(biofuels) / エコシステムサービス(ecosystem services) / 持続性評価(sustainability assessment) / 査定・評価(valuation) / 農業システム(agricultural systems) |
Research Abstract |
文献調査:2009年は、主にバイオ燃料生産とエコシステムサービス(生態系への貢献)についての学術文献による調査に費やし、自然科学から社会学、経済、政治学等の幅広い領域にわたる分野での最新情報の収集につとめた。この文献調査で得た見解は、バイオ燃料がエコシステムサービスや人間の健康に与える影響やリスクに焦点を当てた、現在展開中の概念的枠組みに組み込まれている。こういった調査結果は、途中報告も含め、学術論文の執筆、国際エネルギー経済協会年次総会(リオデジャネイロ、2010年6月)での論文発表、国際生態経済学会(ブレーメン、2010年8月)でのセッション開催等といったものを予定している。また、バイオ燃料研究に関連して、日本の農業セクターの資源消費モデルの完成に関わった。前述のモデルは、日本の農業セクターの1960年代からの変化に伴う食やエネルギーセキュリティー(安全保障)の影響を顕著に示し、その結果は、東京の肉の消費とそれに関連する環境影響モデルの展開にいたっている。これらの調査結果は、論文およびアメリカ地理学会(ワシントンDC、2010年4月)での学会発表が予定されている。 現地調査:2009年は北海道大学に赴き、会議に出席した国内の大学・研究機関の研究者と機関間の協力の可能性を模索した。その後、第6回バイオマス・アジアワークショップ(広島)では、アジア太平洋におけるバイオ燃料の生産について、様々な問題が議論された。また、コペンハーゲン会議(COP15)では、世界各国からの専門家・実行者らが集まり多国間環境協定についての理解を深めると同時に、ネットワーク構築の重要性も再確認された。
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Research Products
(1 results)