2011 Fiscal Year Annual Research Report
非線形粘性ダンパーを設置した多自由度構造体の確率統計的風応答解析手法
Project/Area Number |
09F09794
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Research Institution | Tokyo Polytechnic University |
Principal Investigator |
田村 幸雄 東京工芸大学, 工学部, 教授
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
BARONE Giorgio 東京工芸大学, 工学研究科, 外国人特別研究員
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Keywords | 風荷重 / 分数計算 / 分数次モーメント |
Research Abstract |
本研究の目的はモンテカルロシミュレーションを用いて風外力を受けている非線形構造物の解析を行うことである。低い周波数成分の有するエネルギーにより、シミュレートを行うためには長い継続時間が必要となり、データを大量に作成するには非常に多くの時間がかかることになる。したがって数値計算のためのアルゴリズムの効率性が重要となる。数値計算の効率性を正確性と計算速度でもっとも計算負荷に影響が強いのが風外力を算出するところです。研究では2009年と2010年に発表された最近の研究成果に基づいた新たなシミュレーションアルゴリズムの実用化に重点を置いて進めてきて、目標とするパワースペクトル密度関数と風速のプロファイルは分数計算法を用いて高い精度を維持しながら生成できることが実証された。効率的に風荷重を作成するためのH-Fractional Spectral Moment decomposition methodを検証し開発した。H-Fractional Spectral Momentはガウスホワイトのイズとターゲットとする確率過程の間の伝達関数の分数の積分として定義される。目標とするパワースペクトル密度は他の研究者によって提案されている分析的表現を参考に設定し、風外力はH-SFMによって重み付けされたホワイトノイズの分数積分の時系列として表現されることになる。本研究で用いるシミュレーションは以下の順番に沿って行う。 1)H-FSMは与えられたスペクトルによる計算と格納2)ホワイトノイズの分数積分の評価に必要なな係数行列の構成3)ガウスホワイトのイズプロセスの増分ベクトルはソフトウェアMatlab環境に実装されている基本的なサブルーチンを利用して生成され、適切な構成行列に乗じて統合し、あらかじめ保存されたH-FSMによって重み付けを行う。この解析方法の精度は解析し、解析過程に関連するパラメータに対する鋭敏性についても自己相関関数法による結果と比較することで妥当性も検証した。
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Research Products
(2 results)