2009 Fiscal Year Annual Research Report
特異な電・磁場制御のための新しい機能性結晶材料の設計と作製
Project/Area Number |
09F09799
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Research Institution | National Institute for Materials Science |
Principal Investigator |
島村 清史 National Institute for Materials Science, 光材料センター, グループリーダー
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
CASTEL Elias 独立行政法人物質・材料研究機構, 光材料センター, 外国人特別研究員
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Keywords | 機能性単結晶 / メタマテリアル / 誘電率 / 誘電損失 / テラヘルツ |
Research Abstract |
近年、電場や磁場と誘電率との相互作用がもたらす特異な物理現象、あるいはそれらの制御に関する研究が注目を集め始めている。本研究ではこれらのための新しい機能性結晶材料の設計と作製を行い、メタマテリアルに関する研究の進展に資することを目的とする。本年度は以下に関する検討を行った。 メタマテリアルのための高誘電率化合物結晶の探索・・・テラヘルツ(THz)領域で良好に動作するメタマテリアルには誘電率や誘電損失に制限がある結晶材料が必要となる。従来、TiO_2やLiTaO_3、MgO以外の報告はほとんどない。そこで多くの結晶材料の製作、誘電率と誘電損失の評価によりTHzで良好に動作するメタマテリアル用結晶材料のライブラリを構築する。 この目的のため、本年度はエレクトライドとして知られるC12A7、並びにCaO-Al_2O_3系相図において調和溶融するCAの2種類について、引上げ法により単結晶を育成した。Ir坩堝と高周波誘導加熱型Cz装置を用いたところ両者の透明単結晶が得られた。得られた単結晶についてアニーリングを施し、雰囲気が透過率に及ぼす影響を明らかにした。C12A7は雰囲気により着色が変化したが、CAは無色透明であり変化が無かった。またC12A7、CAの両者について誘電率、誘電損失、並びにそれらの温度依存性の測定を開始した。CaTiO_3についても単結晶育成を開始した。 次年度は引き続きTHz領域で良好に動作するメタマテリアル用結晶材料のライブラリを構築する為、各種材料の結晶育成、誘電率・誘電損失を中心とした評価を進めていく予定である。
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