2009 Fiscal Year Annual Research Report
白色固体光源用希土類含有セラミックス蛍光体材料の原子レベル制御と光機能発現
Project/Area Number |
09J00050
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Research Institution | Kyoto University |
Principal Investigator |
西浦 聖太郎 Kyoto University, 人間環境学研究科, 特別研究員(DC1)
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Keywords | 白色LED / 透光性セラミックス / 希十類イオン / 蛍光体 |
Research Abstract |
1.研究成果 本研究では,白色固体光源用希土類含有透光性セラミックス蛍光体材料の作製とその評価を試みた.この透光性セラミックスを,共沈法により得られるナノ粉体を用いた焼結法により作製した.この材料では,内部での散乱を減らすために光学等方体である立方晶系の結晶を用いる必要がある.本研究では,透光性セラミックスの組成として,立方晶系(光学等方体)の結晶構造を持ち,高い耐熱特性および優れた発光特性を持つCe:YAGを選択した. 透過率スペクトルの測定において,800nmにおける透過率は最も透過性の高い試料で約80%を示した.発光スペクトルの測定から,465nm励起において530nm付近をピークに持つCe^<3+>の5d→4f遷移によるブロードな黄色発光が見られた.また,厚さの増加に伴って,励起光の強度が減少しCe^<3+>の発光が増加することがわかった.その色度座標は厚さ0.60-0.75mmの範囲で,色度図で白色領域に近い座標(x,y)=(0.3~0.35,0.4~0.5)を示し,青色光との組み合わせにより白色光を実現できることがわかった.また,465nm LED励起における光源効率(lm/W)の測定では,厚さ0.632mmで蛍光灯の光源効率80lm/Wと同程度の75lm/Wを示した. 2.意義・重要性 省エネルギー化を提唱する昨今において,低消費電力で駆動するLEDを用いた一般照明用白色LEDの開発は必須である.このことから,希土類含有透光性セラミックスを用いて高い耐熱特性および演色性を持った一般照明用白色LEDが実現した時のインパクトは非常に大きいと考えられる. また,添加する希土類と母体結晶の原子レベル制御により,用途に応じて電球色や昼光色などの発光色も十分に実現可能である.材料の光機能発現に関する学術的価値もさることながら,世界の照明機器市場に与える工業的価値は計り知れないものとなる.
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Research Products
(5 results)