2010 Fiscal Year Annual Research Report
京都新技術3.8m望遠鏡開発とBe/X線連星系の観測的研究
Project/Area Number |
09J00212
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Research Institution | Kyoto University |
Principal Investigator |
森谷 友由希 京都大学, 理学研究科, 特別研究員(DC1)
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Keywords | 精密制御 / 精密測定 / X線連星 / 連星相互作用 / 可視光分光観測 |
Research Abstract |
1)京都新技術3.8m望遠鏡開発について 昨年度に引続き、京都新技術3.8m望遠鏡開発における主鏡セグメントの位置制御機構の実験を進めた。今年度は実際の望遠鏡で使用される架台部分の1/6周分レプリカの上に、実際のセグメント+位置制御機構・支持機構を取付け、これらの機構の性能・改修を行った。具体的には、1.セグメント1枚を傾けた状態で駆動試験を行い、セグメントが水平な状態と比べてアクチュエータの駆動に差が無く、統一した方法で位置制御ができること、2.セグメントの位置制御機構に使われるシャフトの性能試験を行い、位置制御機構をヒステリシスのない設計に仕上げたこと、3.位置センサの温度特性を詳しく調査し、センサのカウント値・個体によらず1次式を用いた簡単な補正で±50nm以下の安定した測定ができること、4.エッジセンサ用の固定治具の性能試験を行い、セラミック製の治具が最も適していること、の4つの項目に関する成果が得られた。 2)Be/X線連星系の観測的研究について Be/X線連星系の観測については、A0535+26/V725 Tauの分光モニター観測を中心に行っているが、今年度は2009年冬に観測されたA0535+262のジャイアントアウトバーストに関するデータの解析を行った。観測で得られたスペクトルから、ジャイアントアウトバースト時にはこれまで見られなかった特異なprofileが見られ、その由来について可能性を調査した。調査結果、ジャイアントアウトバースト中にはBe星ガス円盤がwarpingされていた、或いは、明るいringないしdisk成分が付加的に出てきた、という可能性があることが分かった。
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