2010 Fiscal Year Annual Research Report
食料産業クラスターの形成と構造変化に関するフードシステム的研究
Project/Area Number |
09J00247
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Research Institution | Kyoto University |
Principal Investigator |
則藤 孝志 京都大学, 農学研究科, 特別研究員(DC1)
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Keywords | 産地研究 / フードシステム論 / 食料産業クラスター / ウメ産業 |
Research Abstract |
今年度は、申請書類の「研究実施計画」に記載していた通り、梅干しの輸入に関する研究を中心に行った。4~6月は統計資料の整理を通じて梅干しの輸入量、輸入先、輸入形態等の変化を分析し、さらに関連概念として「開発輸入」に着目し、先行研究を通じて概念の整理を行った。また、この概念整理を通じて、「アジア経済発展論」、「雁行型経済発展論」、「プロダクトサイクル論」などアジア経済の発展過程を説明するさまざまな理論・概念と出会い、それらの整理も同時に進めてきた。5~6月は統計整理・文献研究と並行して、梅干しの輸入に関わる加工業者への聞き取り調査を実施した。和歌山県みなべ・田辺地域に立地し梅干し輸入との関わりが深い4社を抽出し、経営者や輸入担当者に対して聞き取り調査を行い、また関連資料を収集した。 上記の研究成果として、まず5月に経済地理学会の大会で企画されたラウンドテーブル(「アジア太平洋地域の対日食料輸出の諸相-フードレジーム論の視点から-」)で報告した。さらに梅干しの開発輸入を通じた東アジアフードシステムの構造分析の内容を地理学系国際学会(日中韓地理学者会議)で報告し、学会者を受賞した。そして、上記の報告内容を経済地理学会の学会誌(『経済地理学年報』)に投稿し、現在査読結果を踏まえて論文を修正している最中である。 なお、昨年度の研究成果(梅干しのフードシステムの空間構造分析)を7月に学会報告(地域農林経済学会関西支部例会)し、8月にフードシステム学会の『フードシステム研究』'に投稿した。査読審査を通じて現在、掲載の方向で最終調整を行っているところである。
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Research Products
(5 results)