2010 Fiscal Year Annual Research Report
第一原理計算によるビスマス系酸化物を用いた低温作動固体電解質の開発
Project/Area Number |
09J00329
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Research Institution | Kyoto University |
Principal Investigator |
松本 章史 京都大学, 工学研究科, 特別研究員(DC2)
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Keywords | 酸化ビスマス / 第一原理計算 / 格子振動 / Bi2O3 |
Research Abstract |
本研究は,酸素イオン伝導体である酸化ビスマス(III)について,実験的に調べることが困難な情報を最新の第一原理計算により解明することに着手した. 酸化ビスマスの場合,局所安定構造が多いことが電子状態の計算を困難にしていが,この問題に対し、格子振動計算に基づいた合理的な構造緩和を行うことで正しい電子状態をもつ安定構造を得られることがわかった.この手法をビスマスと同族であるヒ素およびアンチモンの酸化物についても適用し、本手法の有用性を示すことができた。 また、酸化ビスマスのイオン伝導性の鍵となる酸素副格子上の不規則化についての知見を得るために、第一原理分子動力学法による系統的な計算を行った結果、体積を膨張した系では規則-不規則転移が低温化することが示唆された。この結果をもとに、イオン伝導相の低温での安定化を目的として、酸素サイトに硫黄を添加した系について検討している。 計算の結果、硫黄を添加することで、格子体積は増大し、酸素配列の不規則化が低温化することを認めている。
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Research Products
(5 results)