2011 Fiscal Year Annual Research Report
好アルカリ性Bacillus属細菌のMrp複合体の構造解析
Project/Area Number |
09J00562
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Research Institution | Toyo University |
Principal Investigator |
守野 正人 東洋大学, 大学院・生命科学研究科, 特別研究員(DC1)
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Keywords | 分子生物学 / 膜タンパク質 / ホメオスタシス / タンパク質精製 |
Research Abstract |
本研究では、細菌がアルカリ環境へ適応する際に不可欠な役割を担うNa^+/H^+アンチポーターの機能について研究してきた。本研究の対象であるMrpアンチポーターは、他のNa^+/H^+アンチポーターとは大きく異なり、複数のサブユニットからなる膜タンパク質複合体として機能することがこれまでに明らかとなっている。本年度は、このMrpアンチポーターの精製検討に加え、精製したMrpアンチポーターの活性を測定するため、人工脂質への再構成系についても検討した。その検討結果、構築した手法により複合体を保持した状態でMrpアンチポーターを精製し、明確な活性検出することができた。本研究で確立した手法はMrpアンチポーターの詳細な構造及び機能解析を行う上で有用な実験手法になることが期待され、Mrpアンチポーターの基質特異性や酵素活性パラメータの正確な算出、また構造解析に向けて大きな前進といえる。 一方で精製方法の簡略化を目的として、より高い安定性を期待できる好熱性細菌由来のMrpアンチポーターホモログの機能解析と精製検討も行った。A.flavithermus WK1株由来Mrpアンチポーターは、アルカリpHにおいて非常に高いNa^+/H^+アンチポート活性を保持しており、さらに確立した手法によって精製することができた。一方で、T.roseum由来MrpアンチポーターはNa^+/H^+アンチポート活性は保持していなかったが、Ca^<2+>/H^+アンチポート活性を持つことが明らかとなった。これまでに報告例のないCa^<2+>輸送性Mrpアンチポーターの解析によって、Mrpアンチポーターの基質特異性にとって新たな知見が得られると期待される。
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Research Products
(5 results)