2009 Fiscal Year Annual Research Report
トリアジン系除草剤に対する原位置バイオレメディエーション技術の開発
Project/Area Number |
09J00650
|
Research Institution | Tokyo University of Agriculture |
Principal Investigator |
山崎 健一 Tokyo University of Agriculture, 応用生物科学部, 特別研究員(DC2)
|
Keywords | バイオレメディエーション / 微生物分解 / トリアジン系除草剤 / 複合微生物系 / 環境汚染物質 / バイオオーグメンテーション / 放線菌 / 木質炭化素材 |
Research Abstract |
本研究では世界的に残留が多く報告されているトリアジン系除草剤に対して、残留現場(原位置)でのバイオレメディエーション技術の開発を行っている。トリアジン系除草剤は塩素化、メチルチオ化およびメトキシ化トリアジンがあり、それらをすべて無機化・無毒化するために塩素化トリアジンを無機化可能な分解菌群CD7と塩素化、メチルチオ化およびメトキシ化トリアジン分解菌を分解するNocardioides sp. MTD22株を還流法により木質炭化素材に集積させ新規トリアジン系除草剤分解菌群を構築させた。開発したCD7+MTD22集積木質炭化素材により液体培地中の塩素化、メチルチオ化およびメトキシ化トリアジンを同時に分解し、シアヌル酸を経て無機化できることを示した。さらに木質炭化素材内の分解菌群の菌叢をPCR-DGGE法により定性的にモニタリングし、分解菌数をMPN法およびqPCRにより定量的に評価する方法を開発した。これにより、CD7+MTD22集積木質炭化素材を開発する段階や汚染現場(土壌中)に接種した際の迅速的な定性的および定量的モニタリングが可能になる。最後にトリアジン系除草剤(アトラジン、アメトリンおよびアトラトン)各5mg/kg ds模擬汚染土壌を作成し、CD7+MTD22集積木質炭化素材2%を混和させ分解評価を行ったところ、アトラジンは91.7%分解していたのに対し、アメトリンは16.4%、アトラトンはほとんど分解しなかったが、4週間後ではアトラジンは土壌中では検出されず、アメトリン、アトラトンの分解率はそれぞれ81.3、51.2%と大幅に上昇し、シアヌル酸も蓄積せずに分解することを示した。
|
Research Products
(2 results)