2011 Fiscal Year Annual Research Report
生活習慣の改善が動脈伸展性を増大させる機序の解明 : 血管炎症マーカーPTX3の検討
Project/Area Number |
09J00692
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Research Institution | University of Tsukuba |
Principal Investigator |
宮木 亜沙子 筑波大学, 体育系, 特別研究員(PD)
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Keywords | 肥満者 / 生活習慣 / 動脈伸展性 / 抗炎症因子 / 運動 |
Research Abstract |
今年度は、(1)肥満女性における12週間の生活習慣改善が血中PTX3濃度に与える影響、(2)閉経後中高齢女性における8週間の有酸素性運動が血中PTX3濃度に与える影響、(3)自然発症肥満糖尿病マウスにおける血中PTX3濃度と臓器PTX3タンパク質発現について検討した。 (1)肥満女性における12週間の生活習慣改善が血中PTX3濃度に与える影響 肥満者における減量が血中PTX3濃度に与える影響を明らかにするため、肥満女性における12週間の生活習慣の改善(食習慣の改善や習慣的な運動)が血中PTX3濃度に与える影響を検討した。生活習慣の改善により、血中PTX3濃度は有意に増加し、動脈伸展性も有意に増大した。(Miyaki et al.Artery Res in press) (2)閉経後中高齢女性における8週間の有酸素性運動が血中PTX3濃度に与える影響 習慣的な有酸素性運動が血中PTX3濃度に与える影響を検討するため、閉経後中高齢女性における8週間の有酸素性運動が血中PTX3濃度に与える影響を検討した。習慣的な有酸素性運動により、血中PTX3濃度は有意に増加し、動脈伸展性も有意に増大した。(第66回日本体力医学会) (3)自然発症肥満糖尿病マウスにおける血中PTX3濃度と臓器PTX3タンパク発現 18週齢の自然発症肥満糖尿病(TSOD)マウスと非肥満健常(TSNO)マウスにおける血中PTX3濃度と各臓器のPTX3タンパク質レベルを比較した。TSNOマウスに比べてTSODマウスの血中PTX3濃度は有意に低値であった。PTX3タンパク質の発現レベルは、精巣、脾臓、心臓、大動脈、精巣上体脂肪、腎周囲脂肪、骨格筋において認められたが、TSODマウスにおける各臓器のPTX3タンパク質レベルは、TSNOマウスよりも有意に低値であった。 今年度は、ヒトにおける生活習慣の改善が血中PTX3濃度に与える影響を縦断的に明らかにするとともに、各臓器におけるPTX3発現特性についても明らかにした。
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Research Products
(2 results)