2010 Fiscal Year Annual Research Report
運動とラクトトリペプチド摂取の併用が動脈伸展性に及ぼす影響とそのメカニズムの解明
Project/Area Number |
09J00970
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Research Institution | University of Tsukuba |
Principal Investigator |
吉澤 睦子 筑波大学, 大学院・人間総合科学研究科, 特別研究員(PD)
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Keywords | ラクトトリペプチド / 動脈伸展性 / 有酸素性運動 / 血管内皮機能 |
Research Abstract |
本研究では、動脈伸展性の改善効果が期待できる新たな物質として,乳酸菌のカゼインから抽出されるラクトトリペプチド(LTP)に着目した.LTPにはアンギオテンシン変換酵素(ACE)の阻害作用があり,血圧を下げる効果が証明されているペプチドである.本研究では、LTPが血管機能に与える影響を検討することを主な目的とした。 本年度は、前年度で動脈機能を高める効果が確認されたLTPを用い、有酸素性運動トレーニングを併用させて、動脈機能を相加的に向上させるかどうかを検討した。閉経後の中高齢女性を対象とし、8週間のLTP摂取と有酸素性運動トレーニングを併用させ、動脈機能に与える影響を検討した。動脈機能を評価するものとして、動脈伸展性と血管内皮機能を測定した。その結果、LTPと有酸素性運動を併用させることによって、LTP単独、有酸素性運動単独よりも動脈伸展性と血管内皮機能が向上した。継続的なLTP摂取と有酸素性運動トレーニングを併用させることで,相加的な効果が得られる可能性が示唆された. 上記の研究結果を論文としてまとめ、国際誌に投稿し、Am J Hypertensに受理された。
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