2010 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
09J01089
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Research Institution | University of Tsukuba |
Principal Investigator |
三鈷 泰代 筑波大学, 大学院・人間総合科学研究科, 特別研究員(DC2)
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Keywords | 養育スキル / 幼児 / ペアレント・トレーニング / 養育行動 / 母親・父 |
Research Abstract |
本研究では,幼児の子どもの問題行動の軽減適正化,ならびに子どもの望ましい行動傾向を形成するために有効な親の養育行動に注目し,親の養育スキルが子どもに与える影響を縦断的に検討すること,親の養育スキルに影響を与える要因を明らかにすること,幼児期の子どもをもつ親への養育スキルトレーニングの実践を試みることを目的とした。平成22年度は,研究実施計画書の研究2~4を実施した。1.親の養育スキルが子どもに与える影響を縦断的に検討することを目的に,2時点における質問紙調査を実施した(研究2)。time1では父母588組,time2(10~12カ月後)では父母573組に質問紙を配布し,両時点での回答がそろった有効回答は母親149名,父親60名であった。主な結果として,time1時点の母親の「援助的コミュニケーション」が,time2時点の子どもの向社会的行動に正の影響を与えていた。2.親の養育スキルに影響を与える要因として,子どもの気質および親のソーシャルサポート(夫婦関係,友人関係)と養育スキルとの関連を検討した(研究3-3)。父母786組に質問紙を配布し,有効回答は母親385名,父親204名であった。主な結果として,子どもの乳児期の周期性が高いほど,現在の関わりの中で母親のネガティブな養育スキルの使用が少ないこと,父親の場合はポジティブな養育スキルの使用が多くなることが示唆された。3.幼児期の子どもをもつ親を対象とした予防的な養育スキルトレーニングを実施し,その効果を検討した(研究4)6母親18名を対象に全3回(1回90分,週1回)のプログラムを実施した結果,プログラムの前後で「スパンキング」の使用が減少する傾向がみられるなど,プログラムの効果が一部示された。
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Research Products
(4 results)