2009 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
09J01373
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Research Institution | Tokyo University of Science |
Principal Investigator |
鏡 壮太郎 Tokyo University of Science, 工学部, 特別研究員(PD)
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Keywords | 十九世紀 / フランス / 建築装飾 / 色彩 / 教会 / フランス産業製品博覧会 / 万国博覧会 / フランス産業振興協会 |
Research Abstract |
著者は、本年度前半においては、とくに積極的に学会発表を行った。日本建築学会では、建築史小委員会および学会大会において、「十九世紀フランスの建築装飾産業について」と「十九世紀フランスの建築装飾におけるガルヴァノプラスティの技術について」の二つのテーマで発表を行った。また家具道具室内史学会など他分野における大会でも、「十九世紀フランスにおける室内装飾家の職能-セッシャン・フーシェール社の事例をとおして」というテーマでの発表を行ったが、分野を横断しての学会発表は意義が大きいと思われる。さらには、一般誌への記事の寄稿、研究書や展覧会カタログの翻訳、歴史的建造物の保存活用のための調査への参加など、研究成果を積極的に社会一般へ還元する活動を行った。一方、十九世紀フランスの建築装飾に関する研究では、まず、日本でも電子データにより閲覧が可能であるフランス産業製品博覧会及び万国博覧会の報告書から、建築装飾の色彩に関する技術をまとめた。また十九世紀フランスの教会建築に関して、パリ市古文書館所蔵の資料に関するもののうち、これまでに写真撮影をしたものを精査した。ここから本研究が対象とする1840~1870年に建てられたもののうち、とくに重要と思われるものを抽出することができた。以上の日本における調査に加え、フランスにおける現地調査を行い、色彩技術に関しては、『フランス産業振興協会誌』を参照し、具体的な色彩技術の内容を調査した。また教会に関しては、国内では閲覧できない十九世紀の教会建設技術に関する著作を参照した。これらから教会建設の費用に関わる要因をまとめた。これら国内及び国外の研究調査活動をとおして、交付申請書に記載された研究実施計画に沿った成果をだすことができた。
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Research Products
(3 results)