2010 Fiscal Year Annual Research Report
ヘガードフレアホモロジーを用いた低次元トポロジーの研究
Project/Area Number |
09J01458
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Research Institution | Kyoto University |
Principal Investigator |
丹下 基生 京都大学, 数理解析研究所, 特別研究員(PD)
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Keywords | レンズ空間手術 / 4次元の結び目手術 |
Research Abstract |
レンズ空間手術実現問題に対して昨年度に出した結果を論文にまとめてarXivに提出した。この論文はある条件を満たすレンズ空間手術を分類しており、全体の分類の2/3以上を占めている。今年度はこの論文で分類できなかった部分を実行するために連分数展開を用いた議論を進めることによって分類のためのアウトラインを構成した。この観点から、新しい分類のためのパラメータが生じた。このパラメータの特殊な部分がこれまで分類していた部分であることも判明した。このパラメータ毎にレンズ空間手術の実現問題(レンズ空間手術の分類)ヘアプローチしているところである。この分類が完成すれば3次元球面だけでなくポアンカレ球面内の結び目のレンズ空間手術の場合に応用できる。 次にS^2xS^2に存在するアキラルな楕円曲面に結び目手術を施すことによって得られる多様体の微分構造を考察した。実際、微分構造は標準的なものと同じであることが分かったが、ここで用いた議論を応用することで、対称な位置の2つのfisthtail特異点をもつ楕円曲面に手術が自明になることが分かった。このことからS^2xS^2上のlink手術を全て分類し、Scharlemenn多様体も標準的な微分構造をもつことを示した。後者の結果はある特殊な多様体に対してAkbulutによって得られていたもので、それを一般的な場合に証明したことになる。 Nashは新しいhomotopy4球面を定義した。この多様体は4球面の中に埋め込まれた4つのトーラスをlog変換することによって得られていた。この多様体は全て自明な4球面であることを示した。このことを用いて、4球面の中に存在する1次元結び目からは寄らない2次元結び目を構成できる可能性を秘めている。
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Research Products
(6 results)