2010 Fiscal Year Annual Research Report
新規受容体標識法によるケモカイン受容体の機能解析と創薬展開
Project/Area Number |
09J01697
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Research Institution | Kyoto University |
Principal Investigator |
増田 亮 京都大学, 薬学研究科, 特別研究員(DC1)
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Keywords | GPCR / CXCR4 / SDF-1 / 受容体内在化 / 転移性腫瘍 / HIV / 固相合成法 / DTPA |
Research Abstract |
GPCRは現在の医薬品ターゲットの50%を占めており、その多様な生理現象の解明やリガンド探索が新規医薬品創製における課題となっている。これまでの研究において、研究代表者は、GPCRに属するケモカイン受容体CXCR4を選択的に染色するアンタゴニスト性蛍光プローブを創出した。本蛍光プローブおよびCXCR4内因性アゴニストSDF-1の蛍光誘導体をCXCR4安定発現細胞に添加し蛍光の局在を比較することで、アンタゴニスト・アゴニスト刺激時の受容体動態の変化の観測が可能である。本年度の研究においては、それぞれの蛍光プローブを細胞に添加し共焦点顕微鏡で観察を行ったところ、アンタゴニスト性蛍光プローブにおいても蛍光の細胞内部への集積が観察された。現在、アゴニスト性蛍光プローブをCXCR4に作用させた際との違いを、特異的な標識が可能なタグや蛍光タンパクを融合した受容体、および各オルガネラの染色試薬を組み合わせることにより検証を行っている。 また、腫瘍イメージングのための放射標識プローブの開発を行った。これまでに確立した新規DTPA標識法を利用することで、CXCR4を指向したDTPA標識プローブを作成した。これらのCXCR4への親和性を評価したところ、既知のDTPA標識プローブより強い結合活性を示した。
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