2009 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
09J01839
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Research Institution | Tokyo Institute of Technology |
Principal Investigator |
石川 智子 Tokyo Institute of Technology, 大学院・理工学研究科, 特別研究員(DC2)
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Keywords | 初期カンブリア / 海洋炭素循環 / 炭素同位体比 / 酸素同位体比 / 化学層序 |
Research Abstract |
後期原生代エディアカラ紀から顕生代カンブリア紀(6.3~5.0億年前)は、その出現から40億年間バクテリアレベルまでの進化であった生物が、極めて短期間に後生動物へと進化した変革の時代であり、生命進化の非常に特異な転換期の一つである。その為、この時代の地球環境を解読し、後生動物の出現条件を読み解くことは地球生命環境史における最重要課題の一つといえる。 2009年度において、申請者は初期カンブリア紀の爆発的生物進化が起きた際の海洋環境を解読するべく、南中国三峡地域において得られた掘削試料を用い、顕微鏡観察による詳細な記載、それら試料の各種同位体比分析を積極的に行った。そして、それら結果からカンブリア紀の炭素循環について、先行研究で行われなかった定量的な炭素循環システムの数値実験を行い、カンブリア紀の殻を持つ動物の出現に起因して海洋炭素循環システムがエディアカラ紀/カンブリア紀境界(E/C境界)において劇的に変化したことを明らかにした。 また、申請者はその後、初期カンブリア紀末Botomianステージにおける同位体比化学層序を求め、Botomianステージにおける動物種の大量絶滅と海洋環境変動の関連性について明らかにした。上記に加え、E/C境界における深海域の炭素循環、および炭酸塩結晶中の^<13>C^<18>O^<16>O_2^<2->の存在比(Δ47)を見積もり、古海水温を推定する手法について取組み、徐々に成果が得られている。
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Research Products
(2 results)