2009 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
09J01862
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Research Institution | Kyushu University |
Principal Investigator |
酒井 崇 Kyushu University, 大学院・工学研究院, 特別研究員(DC2)
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Keywords | 宇宙用排熱システム / 共溶性混合媒体 / 非共溶性混合媒体 / マランゴニ効果 / 沸騰熱伝達 / 限界熱流束 |
Research Abstract |
混合媒体の特異な性質,とくにマランゴニ効果が沸騰熱伝達特性に及ぼす影響を調べるために,共溶性の媒体である1-プロパノール水溶液,2-プロパノール水溶液,エチレングリコール水溶液の再実験を含めたプール核沸騰実験を40mmの円板水平伝熱面を用いて行い,その実験結果について考察を行った.1-プロパノール水溶液,2-プロパノール水溶液では低アルコール濃度域において従来の細線伝熱面を用いた結果とは異なる熱伝達係数の上昇と限界熱流束の低下を観察した.平板形の伝熱面の場合,マランゴニ効果によって合体気泡底部のマクロ液膜内で伝熱面付着一次気泡底部への給液が促進されことで,一次気泡底部の蒸発促進効果とミクロ液膜中の乾き面の拡大防止効果が現れることによって熱伝達係数が上昇したと考えられる.一方で限界熱流束に関しては,このマランゴニ効果による一次気泡底部での蒸発促進効果がマクロ液膜枯渇のトリガーとなり,局所的なマクロ液膜の枯渇によってバーンアウトが早期に発生していると考えられる.また,沸騰熱伝達特性に関してほとんど知見の存在しない非共溶性の混合媒体の沸騰熱伝達特性の把握のために,FC72と水の混合媒体に関しても相平衡状態の推算方法および物性推算方法を整備し,同様の実験を行った.FC72と水が層状に分離することでその伝熱面からの液面高さによって沸騰熱伝達特性が異なるという結果が得られた.とくに,下方(伝熱面付近)に存在するFC72が沸騰して上方の水が伝熱面上に流入する場合,擬似的にサブクール沸騰している状態になることで限界熱流束が純媒体で沸騰する場合よりも上昇することを確認した.
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Research Products
(8 results)