2009 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
09J02218
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Research Institution | Nagoya University |
Principal Investigator |
大塚 北斗 Nagoya University, 大学院・生命農学研究科, 特別研究員(DC1)
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Keywords | 経時寿命 / 分裂酵母 / ecl1 / ecl2 / ecl3 / 定常期生存率 / 老化 / ストレス応答 |
Research Abstract |
本年度の研究実施計画として4つの項目を挙げていた。以下にその成果について記す。 (1)Ecllとタンパク質間相互作用を行っている因子の探索 酵母two-hybrid法による解析が終了し、Tdh1やCpc2など10種のタンパク質が候補として取れた。免疫沈降法についても解析を続けている。結果、Tdh1については質量分析機によってもEcl1と結合していることがわかった。 (2)Hsf1のクロマチン免疫沈降法(ChIP) Hsf1のChIPについても解析が終了し、解析の結果、Hsf1タンパク質はecl1^+,ecl2^+,ecl3^+の上流DNA配列に結合している証拠を得ることができた。また、ecl2^+においては熱ショックによってその結合活性が上昇することも明らかになった。このことによって高発現により経時寿命を延長させる新規遺伝子ecl1^+,ecl2^+,ecl3^+が多くの生物種に広く保存される熱ショック転写因子Hsf1との関わる証拠がまた一つ得られた。 (3)HAP複合体とEcl1,2,3のタンパク質間相互作用の確認 分裂酵母脚複合体サブユニットPhp2のタンパク質量がEcl1,2,3の高発現により減少することがわかった。これによってEcl1,2,3はPhp2のタンパク質量を減少させることによって経時寿命を延長させている可能性があることがわかった。 (4)Ecl1,2,3下流因子の解析 現在ecl1^+,ecl2^+,ecl3^+のさらなる標的としてrsv2に焦点を絞り解析を進めている。rsv2は経時寿命延長因子hsr1と類似配列を持ち、hsr1と同様にecl1^+,ecl2^+,ecl3^+の高発現で発現が上昇することが分かっている。
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