2009 Fiscal Year Annual Research Report
多波長面発光レーザアレイと中空光導波路に基づく光ICの研究
Project/Area Number |
09J02377
|
Research Institution | Tokyo Institute of Technology |
Principal Investigator |
今村 明博 Tokyo Institute of Technology, 大学院・総合理工学研究科, 特別研究員(DC1)
|
Keywords | 多波長面発光レーザアレイ / 高屈折率差サブ波長格子 |
Research Abstract |
本研究では短距離光通信におけるテラビット級WDM用光源の実現を目指し,面発光レーザアレイと中空光導波路回路を基盤とした光ICの実現を目標としている.本年度は多波長面発光レーザアレイの波長間隔高精度制御を目指し,高屈折率差サブ波長格子(HCG)による新たな発振波長制御手法を提案した.構造は面発光レーザの上部反射鏡として従来のDBRの代わりにHCGを用いた構造で,リソグラフィ技術により各素子におけるHCGの周期,デューティ比を変化させることで,二次元集積化された多数の面発光レーザの発振波長を一括に制御することが可能となる.これは特に,小型化や低コスト化が必須である中距離,短距離光通信網,あるいは,機器を高速に結ぶ光インターコネクトを構築する上で革新的な効果をもたらす.まず提案する多波長HCG-VCSELの波長精度の検討を行い発振波長を±1nm以内で制御できる高精度制御の可能性を得た.次に波長域の計算を行い,23.1nmと20nm以上の波長域の可能性が得られた.また,提案する構造ではHCGの周期,デューティ比を同時に変化させることで面発光レーザの上部反射鏡の反射率を維持したまま発振波長を制御することが可能であり,多波長面発光レーザアレイ各チャネルのスロープ効率を一定に維持したまま波長を制御することが可能となる.本年度の研究により短距離WDM通信に向けて消費電力を抑えたまま,伝送容量を拡大できる可能性が得られた.
|
Research Products
(4 results)