2010 Fiscal Year Annual Research Report
低温菌生体膜における低温適応を支える分子基盤解明 : エイコサペンタエン酸の生理機能解析
Project/Area Number |
09J02396
|
Research Institution | Kyoto University |
Principal Investigator |
佐藤 翔 京都大学, 農学研究科, 特別研究員(DC1)
|
Keywords | EPA / リン脂質プローブ / リン脂質-タンパク質間相互作用 |
Research Abstract |
【目的】EPAの生産の有無で種々のタンパク質の発現量の変動がおこることが既にプロテオーム解析で示されているので、採用初年度から行ってきた実験で見られたEPA含有リン脂質の細胞分裂部位への局在には一部のタンパク質が関与しているという作業仮説を立てた。そこで、EPA含有リン脂質と相互作用するタンパク質を同定可能な新規の検出系の構築を目指すこととした。 【方法】クリックケミストリーを用いた網羅的探索を試みることとし、プローブ化合物群を設計・合成した。EPA含有リン脂質プローブ及びそのコントロールと標的タンパク質をin vivoで架橋させた後にクリック反応を用いてFLAGタグペプチドと結合させ、ウェスタンブロットや免疫沈降においてコントロールと比較することで標的タンパク質の検出を試みた。 【結果】合成したリン脂質プローブとペプチドを用いてウェスタンブロッティングを行ったところEPA含有リン脂質特異的なタンパク質を可溶性・不溶性双方の画分にて検出した。 【考察】本法はリン脂質-タンパク質間相互作用を生細胞中で網羅的かつ高効率で検出できる世界初の方法になると期待できた。
|