2009 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
09J02406
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Research Institution | The University of Tokyo |
Principal Investigator |
勝又 壮太郎 The University of Tokyo, 大学院・経済学研究科, 特別研究員(DC2)
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Keywords | マーケティング / CRM(顧客関係管理) / 消費者行動 |
Research Abstract |
本年度は大別して二つの研究を遂行した。これらはCRMの実施に関する消費者行動のモデル化を異する視点から行ったもので、互いに補完的な研究となっている。 まず、インターネット上のウェブサイトにおける消費者の閲覧行動をモデル化する手法を開発し、その効果を実証した。インターネット上で商取引(Eコマース)は日常生活に浸透し、Eコマースによって大きな利益を得ている企業も多い。ここで、消費者のウェブサイト上での閲覧行動は、購買至る重要なプロセスであり、閲覧行動を把握することで適切なコンテンツ表示やインタラクティブなサイトの案内が可能となる。このように顧客に最適な形で情報を整理し提示するためには、閲覧行動をウェブ上のアクセスログから解析する必要がある。本研究では、ウェブ上アクセスログのデークを用いて、訪問者がどのコンテンツを好むのかを推定するモデルを構築している。この研究では、学術雑誌に採択され、印刷中である。 第二に、消費者の意思決定を詳細に分析するモデルを構築し、その効果を実証したものである。これまでの消費者行動モデリングにおにては、消費者個人単位の選好の推定を行うことで精度の高い消費者行動分析を行っていた。消費者行動を個人単位で把握する顧客判別技術は近年めざましい成果を上げており、これまでの手法を比較して有用な面が非常に多い。本研究は、消費者の意思決定をさらに細く分類し、それを個々に推定することで、より深い要因の分析と考察を可能としたモデルを提示している。実証におては、家庭の食材消費の大量データを用いた。意思決定の分離は、通常の推定法では困難であったが、推定にMCMC法を用いることで問題を解決している。この研究は、本年、学会発表において成果を公表している。また、学術雑誌に採択され、出版されている。
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