2009 Fiscal Year Annual Research Report
高効率・低コスト化が可能た新規バイオガス生成技術の開発
Project/Area Number |
09J02436
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Research Institution | Tohoku University |
Principal Investigator |
小林 拓朗 Tohoku University, 大学院・工学研究科, 特別研究員(DC2)
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Keywords | バイオガス / 生物学的脱硫 / メタン発酵 / 硫黄生成 |
Research Abstract |
研究実施計画において、初年度は生物学的脱硫技術の生物脱硫システム解明を中心とした研究を行う予定としていた。本年度は、申請書において提案した新規バイオガス生成技術の中核となる生物学的脱硫技術に関して、技術的評価とメカニズム解明を目的とした研究を行った。 具体的には生物学的脱硫技術の実規模での実証実験に携わった。研究内容は、生物脱硫の連続実験による性能・経済性評価および生物脱硫の反応機構・微生物群集の解明である。生物脱硫の連続実験からは、平均で70%の硫化水素が除去され、明らかな脱流効果が認められた。しかしながら、現状の技術では十分な水準まで硫化水素除去が達成できないことが示された。経済性評価から、もし十分な脱硫が達成できれば、維持管理費を従来の半分程度まで低減できる可能性を示した。また、リアクター内部において発達した脱硫に寄与する生物膜の解析を行い、硫化水素が硫黄へと変換されていることおよびその現象は発生する硫化水素と吹き込む空気中の酸素とのバランスによって制御されていることを示した。微生物群集の解析からは、生物脱硫のキープレーヤーが微好気性の硫黄酸化細菌であることを示した。
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Research Products
(2 results)