2009 Fiscal Year Annual Research Report
アフリカ農村の持続的発展に向けた住民組織の成立と存続に関する社会経済的研究
Project/Area Number |
09J02464
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Research Institution | Kyoto University |
Principal Investigator |
一條 洋子 Kyoto University, 大学院・アジア・アフリカ地域研究研究科, 特別研究員(PD)
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Keywords | アフリカ / 住民組織 / 農村制度 / 労働交換 / 資源管理 / タンザニア / ウガンダ / 慣習経済 |
Research Abstract |
本研究は、アフリカの農村発展においてその役割を期待されている住民組織の成立と存続の条件について、経済的側面のみならず地域文化や慣習の影響を考慮した学際的研究を試みるものである。とくに事例とするのは、アフリカ農村住民の生計に大きく影響する、共有資源管理のための組織と農業生産のための組織であり、その背景としての社会の統治構造や信頼関係にも注目している。平成21年度は、共有資源管理のための組織としてウガンダにおけるコミュニティー主体の森林資源管理制度と住民組織を事例に、地域特有の管理の在り方についてガバナンス論の観点から論じ、日本アフリカ学会大会で報告した。成果はワーキングペーパーとして公表した。また、農業生産のための組織としてタンザニアの労働交換組織についての研究を進め、理論的考察を補強した研究報告を日本農業経済学会大会にて行い、成果は報告論文(投稿中)にまとめて公表に努めた。さらに、日本と東南アジアにおける労働交換組織に関する研究をまとめてアフリカの労働交換組織との比較研究も行い、ワーキングペーパーとして公表した。専門とする農業経済学以外の研究会での発表や、一般向け雑誌への寄稿などを含め、一年をとおして成果発表を積極的に行った。また年度末にはタンザニアでの現地調査を実施し、自身の調査地と国内他地域との相違点や、農業生産のための組織バリエーション、およびその背景となる社会制度や文化的要素を探り、次に繋がる新たな知見を得るなど計画に沿って研究を進めた。ただし、年度内に博士論文の執筆まで至らなかったため、今後は研究をまとめつつこれを達成できるよう取り組んでいくことが課題となる。
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