2009 Fiscal Year Annual Research Report
車載や監視用途等における実時間で処理可能な高精度物体認識システムの構築
Project/Area Number |
09J02488
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Research Institution | Kyoto University |
Principal Investigator |
菅野 裕揮 Kyoto University, 情報学研究科, 特別研究員DC2
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Keywords | 組込み機器 / 物体認識 / マルチコアプロセッサ / ハードウェア / パーティクルフィルタ / GPGPU |
Research Abstract |
近年,車載や監視カメラ等において高度な認識処理を実現するために様々な研究,開発が行われている.このような用途では計算機資源が限られていることと,実時間性が要求されることから,高度な認識処理の実現は難しく,組込み画像認識という研究分野の1つとなっている.本研究ではこのような組込み機器において高度な認識処理を実現するために,認識アルゴリズムとその実装方式の両面から検討を行う.認識処理は物体検出と追跡の処理から成り,本年度では1.既存の物体追跡手法を改良し追跡精度を向上させた手法を提案するとともに,2.マルチコアプロセッサでの並列実装方式を提案した.さらに3.物体追跡処理に適したハードウェアアクセラレータを提案し,実時間での物体追跡を可能にした. 1.今年度において申請者が提案した物体追跡手法は物体の色情報と形情報の2つを組み合わせた手法であり2つの情報を相補的に利用することによって従来手法よりも高精度な追跡を可能にした. 2.上記提案手法は高精度な物体追跡が可能であるが,その半面計算量は非常に多く,最新のプロセッサでも実時間での処理は困難である.そこで最新のマルチコアプロセッサの1つであるGraphics Processing Unit(GPU)向けに並列実装し,実時間での処理を実現した. 3.物体追跡手法において画像中から特徴ベクトルの抽出が最も計算量が多く,本研究においてその専用ハードウェアアクセラレータを設計した.これにより消費電力の制約の厳しい組み込み機器においても高精度な物体追跡手法を利用可能にした.
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Research Products
(8 results)