2010 Fiscal Year Annual Research Report
車載や監視用途等における実時間で処理可能な高精度物体認識システムの構築
Project/Area Number |
09J02488
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Research Institution | Nara Institute of Science and Technology |
Principal Investigator |
菅野 裕揮 奈良先端科学技術大学院大学, 情報科学研究科, 特別研究員(PD)
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Keywords | 歩行者認識 / HOGを用いた歩行者追跡手法 / CoHOGを用いた歩行者検出手法 / Cell Broadband Engine / Grahics Processing Unit / OpenCV on the Cell / マルチコアプロセッサ |
Research Abstract |
近年,車載や監視カメラ等において高度な認識処理,例えば車載カメラでの歩行者認識による衝突回避や監視カメラでの侵入者検知等,を実現するために様々な研究,開発が行われている.このような用途は計算機資源が限られていることと,実時間性が要求されることから,高度な認識処理の実現は難しく,組込み画像認識という研究分野の1つとなっている.既存研究の多くは認識アルゴリズムそのものに関する研究や,既存のアルゴリズムの実装に関する研究であり,それら双方に渡った研究は行われてこなかった.本研究ではこのような組込み機器において高度な認識処理を実現するために,認識アルゴリズムとその実装方式の両面から検討を行ってきた.本年度は歩行者検出処理と追跡処理を統合した新しい歩行者認識アルゴリズムを提案した.さらに,マルチコアプロセッサを用いた歩行者認識システムの実現を模索するために,画像処理ライブラリOpen CVのCell Broadband Engine (Cell/B.E.)への並列実装,HOGを用いた歩行者追跡手法とCoHOGを用いた歩行者検出手法Graphics Processing Unit (GPU)への並列実装を行った. 本研究で提案した新しい歩行者認識アルゴリズムは上記のCoHOGを用いた歩行者検出手法とHOGを用いた歩行者追跡手法を組み合わせた手法であり,GPUによる高速な処理が可能である.これによりGPUを搭載したシステムにおいて高精度かつ実時間での歩行者認識システムの実現を達成した.
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Research Products
(5 results)