2009 Fiscal Year Annual Research Report
らせん構造を有するπ共役高分子および超分子の創製と機能性発光材料への応用
Project/Area Number |
09J02605
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Research Institution | Nagoya University |
Principal Investigator |
田村 和巳 Nagoya University, 工学研究科, 特別研究員(DC2)
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Keywords | アミロース / らせん高分子 / ポリ(フェニレンビニレン) / 包接錯体 / 光学分割 / 高速液体クロマトグラフィー |
Research Abstract |
ポリフェニレンビニレン(PPV)の前駆体モノマーの重合を、アミロース存在下、ジメチルスルホキシド(DMSO)-アルカリ水の混合溶媒中で行うことにより、アミロースの形成するらせん状の空孔にPPVが包接された可溶性アミロース-PPV包接錯体(APPV)が合成可能である。申請者らは、アミロース-PPV包接錯体に化学修飾を施すことによって、容易に機能性置換基を導入できることを既に見出している。本研究では、APPVに分子認識部位を導入し、キラルHPLC用の光学異性体分離材料としての性能評価を行った。APPVと3,5-ジメチルフェニルイソシアナートを反応させることで、APPVのフェニルカルバメート誘導体(APPV-AD)を合成した。得られた誘導体はアミノプロピル化したシリカゲル上に担持して、スラリー法を用いてカラムに充填し、溶離液にヘキサン/2-プロパノール(90/10)を用いたHPLCで光学分割能の評価を行った。APPV-ADは、市販されている何も包接していないアミロースの3,5-ジメチルフェニルカルバメート誘導体(ADPC)に匹敵する高い光学分割能を示し、特にジアミド、ジアニリド化合物に対しては大きな分離係数を示すことがわかった。また、APPV-ADとADPCでは、あるラセミ体に対し溶出順序の反転が見られたことから、アミロースが共役高分子を包接することによって、そのらせん構造に大きな変化が生じている可能性があることが明らかになった。
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Research Products
(6 results)