2009 Fiscal Year Annual Research Report
食品由来の免疫バランス制御性機能分子の探索とその免疫関連疾患への応用
Project/Area Number |
09J02717
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Research Institution | Hokkaido University |
Principal Investigator |
田中 沙智 Hokkaido University, 遺伝子病制御研究所, 特別研究員(PD)
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Keywords | Th1 / rh2バランス / IFN-γ / 樹状細胞 / NK細胞 / 腸管免疫 / パイエル板 |
Research Abstract |
ホエーによる免疫バランス制御のメカニズムを明らかにし、ホエーの有効利用の促進と、ホエーを摂取することによる腸管内での粘膜免疫の機能向上、さらには免疫関連疾病の予防や人々の健康維持における効果を科学的に実証することが本研究の目的である。研究実施計画において、本年度はホエーがTh1/Th2免疫バランスを制御するかどうかをin vitroで評価することと、ホエーを摂取した時の腸管の機能維持に及ぼす効果をin vivoで評価することであった。 そこで、本年度は、マウス脾臓細胞を用いて、in vitroでのTh1/Th2免疫バランスの評価系の確立を目指した。マウス脾臓細胞に、食品由来抽出物を添加して、48時間後の培養上清中のサイトカイン(IFN-γ、IL-4)の濃度を測定した。その結果、ある種の食品由来抽出物は、マウス脾臓細胞に対して、IFN-γ産生を強く誘導した。IFN-γ産生誘導メカニズムについて解析したところ、IFN-γの産生細胞はNK細胞とNKT細胞であり、IFN-γ産生には樹状細胞から産生されたIL-12が重要であることが示された。また、in vivoでTh1/Th2免疫バランスの評価系を確立するために、マウスに食品由来抽出物を14日間経口摂取させ、脾臓、腸間膜リンパ節、パイエル板を採取して、T細胞、NK細胞、NKT細胞、樹状細胞の免疫応答性について解析した。その結果、ある種の食品由来抽出物を摂取することにより、腸間膜リンパ節のNK細胞とNKT細胞からのIFN-γ産生の上昇を確認することができた。
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Research Products
(2 results)