2009 Fiscal Year Annual Research Report
NSAIDs依存のアポトーシス誘導機構の解明と細胞毒性の少ないNSAIDsの発見
Project/Area Number |
09J02808
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Research Institution | Kumamoto University |
Principal Investigator |
石原 知明 Kumamoto University, 大学院・薬学教育部, 特別研究員(DC2)
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Keywords | NSAIDs / ATF4 / CHOP / ミトコンドリア / PUMA |
Research Abstract |
私は、NSAIDsによるATF4、CHOPの誘導がNSAIDsによるPUMAの誘導に関与していること、及び誘導されたPUMAがBaxの活性化を介してミトコンドリアを傷害し、アポトーシス誘導に関与していることを発見した。しかし、ATF4、CHOPが直接PUMAの誘導に関与していることは証明されていない。そこで、ルシフェラーゼレポーターアッセイを行った。PUM4遺伝子のプロモーター領域をクローニングし、ルシフェラーゼ遺伝子の上流に挿入した。同時に私が見出したATF4、及びCHOPの結合領域を欠損させた変異体を作成する。これらレポータープラスミドをヒト培養細胞に導入し、NSAIDsの添加によるルシフェラーゼ活性の変化を調べたところ、NSAIDs依存のルシフェラーゼ活性上昇が見られた。さらに、ATF4、及びCHOPの結合領域を欠損させた変異体への変異導入により、このNSAIDs依存のルシフェラーゼ活性上昇が消失した。この結果は、これらの転写因子がNSAIDs依存のPUMA誘導に関与していることを示している。次に、野生聖、及び上述の変異を導入したPUMA遺伝子のプロモーター領域を用いて、これらの転写因子がこの結合部位に直接結合することを、ゲルシフトアッセイを用いて確認した。またヒト細胞の核抽出液を用いてPUMA遺伝子の試験管内転写系を構築し、精製したATF4やCHOP、及びこれらの中和抗体の効果を調べたところ、中和抗体が転写反応を特異的に抑制することを見出した。
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Research Products
(3 results)