2009 Fiscal Year Annual Research Report
魚類リポカリン蛋白質による生体異物排泄および静菌作用の解明
Project/Area Number |
09J03139
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Research Institution | Kyushu University |
Principal Investigator |
佐藤根 妃奈 Kyushu University, 大学院・農学研究院, 特別研究員(DC2)
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Keywords | トリブチルスズ結合タンパク / リポカリン / 組換え体 |
Research Abstract |
本研究では、バキュロウイルス・カイコ発現系を用いて組換え体トリブチルスズ結合タンパク質(rTBT-bp1,2)を大量精製することに成功した。rTBT-bp1についてはネイティブのものと同様にTBT結合能を維持していることを確認し、また、多くのリポカリンの代表的なリガンドである蛍光プローブの一つ(DAUDA)と結合することを確認した。これまでアミノ酸配列からTBT-bp1がリポカリンであることが示唆されていたが、本研究結果により、実際にrTBT-bp1がリポカリンとしてリガンドを結合する中心腔を形成していることが示された。また、魚のウロコに対するレスキュー試験により、TBT-bp1がTBTを結合することでTBTの毒性の発現を未然に防いでいることがわかった。また、大腸菌発現系においてもマルトース結合タンパク質・TBT-bp1融合体を精製することに成功し、TBT結合能も確認したが、結晶化には至らなかった。
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Research Products
(3 results)