2010 Fiscal Year Annual Research Report
ナノプリントによる金属ナノ配線技術の確立とフレキシブル電子デバイスへの応用
Project/Area Number |
09J03226
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Research Institution | Tokyo University of Science |
Principal Investigator |
海野 徳幸 東京理科大学, 基礎工学研究科, 特別研究員(DC1)
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Keywords | ナノプリント / 金属パターニング / 酸化金属離型膜 / プラスチック基板 / ロールナノインプリント / 電子ビーム回転露光 |
Research Abstract |
本研究は、ハードスタンプを用いたコンタクトプリントによって、透明基板であるプラスチック上に対して金属微細パターンを形成し加工する技術を確立することを目的としている。本年度の目標は、ナノスケールのロール状モールドを作製し、これを用いた金属微細パターン転写を行うことであった。ロール状モールドを用いたロールナノインプリントは高スループットかつ高解像度なパターンが得られる手法として近年注目を集めている技術である。このロールナノインプリント技術を用いることで本手法の更なる高スループット化を狙った。これまでの同種の研究では、熱を用いた熱ロールナノインプリントが多かったが本研究では光硬化樹脂を用いたUVロールナノインプリント技術を応用した。これにより、冷却や過熱装置を必要としない簡便な装置構成で金属微細パターン転写が可能になる。ロールナノインプリントモールド作製には電子ビーム回転露光法を用いた。中でも本研究によって露光時回転数が早いほど現像後パターンの線幅は安定し、また早すぎると線幅が広がるといった傾向が確認できた。これは、平面における電子ビームリソグラフィでも線幅を安定させるために行われる重ね描きの手法がロール形状においても有効であることを明らかにした。最終的には、従来のインクジェットプリンティングやソフトナノインプリントでは難しかった1μm以下のパターンである、120nm銀ナノギャップパターンがPET基板上に本手法によって得られた。本研究に結果はジェノバ(イタリア)にて行われたThe 36th International Conference on Micro-and Nano-Engineeringにて英語口頭発表を行いその後Microelectronic Engineeringに投稿、掲載された。
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