2009 Fiscal Year Annual Research Report
温熱治療と薬剤輸送の実現に向けた磁性微粒子の磁気特性制御
Project/Area Number |
09J03242
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Research Institution | Yokohama National University |
Principal Investigator |
上 あさひ (冨高 あさひ) Yokohama National University, 工学府, 特別研究員(DC1)
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Keywords | 磁性微粒子 / ドラッグデリバリーシステム / ハイパーサーミア / 生体適合性 |
Research Abstract |
本研究の目的は、ドラッグデリバリーシステムのキャリアやハイパーサーミアの発熱体として医療応用される磁性微粒子を開発するために、種々のフェライト微粒子の磁気特性や生体適合性を検証するとともに、最適な磁性微粒子の材質、粒径を明らかにすることである。 以下の研究計画に従い、医療応用可能な磁性微粒子の開発を目指す。 1.磁性微粒子の磁気特性、発熱特性評価 2.培養細胞を用いた磁界曝露実験 3.磁性微粒子曝露、磁界曝露した培養細胞の遺伝子評価 平成21年度は、上記1.3.の研究に関して、以下の研究成果を得た。 ・材質、粒径の異なる磁性微粒子の磁界下での磁気特性評価から、ドラッグデリバリーシステムの磁気誘導において重要となる磁性微粒子の磁化の粒径依存、また、ハイパーサーミアにおける発熱体として重要となる保磁力の粒径依存を明らかにした。 ・交流磁界下での磁性微粒子の発熱は、印加する磁界強度、周波数により大きく変化する。材質、粒径の異なる磁性微粒子の交流磁界下での発熱特性評価から、それぞれの磁性微粒子が入力エネルギーに対して効率よく発熱する磁界条件を明らかにした。 ・ドラッグデリバリーシステムやハイパーサーミアに用いる磁性微粒子は、体内使用のため生体適合性を持つ必要がある。材質の異なる磁性微粒子を曝露した細胞毒性評価から、磁性微粒子の材質により細胞生存率が大きく異なること、また、細胞毒性を示す磁性微粒子を明らかにした。
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Research Products
(20 results)