2009 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
09J03334
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Research Institution | Tohoku University |
Principal Investigator |
関根 裕一 Tohoku University, 大学院・工学研究科, 特別研究員(DC1)
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Keywords | 渦電流法 / ピーニング / 残留応力 |
Research Abstract |
本研究では、ピーニングなどの表面改質を施した金属材料の残留応力と材料組織状態を渦電流法により評価し、金属材料の健全性を評価する方法の構築を目指している。本年度は1、残留応力の定量的評価、2、電磁気的パラメータ変化の解明、3、評価に適したコイルの提案を行った。以下にその概要を述べる。 1、残留応力の定量的評価:ピーニングで導入される等二軸圧縮応力が渦電流法に及ぼす影響を調べるために、力学的に導入した等二軸圧縮応力を渦電流法により評価し、ピーニング材による渦電流法出力変化との比較を行った。その結果、ピーニングを施した場合の渦電流法出力が圧縮応力に対して変化する割合は、力学的に応力を導入した場合の割合と比較してほぼ同等であった。このことより、渦電流法によって表面改質層に導入された残留応力を評価することが可能であるといえる。しかしながら、表面改質前後のインピーダンスおよび位相の変化が応力導入に対して大きく異なる変化を示すことから、渦電流法より得られる結果は材料組織の影響を受けていると考えられるので、今後はこの影響を検討する必要がある。 2、電磁気的パラメータの変化:表面改質層の非破壊評価の指針を立てるために、LCRメータを用いて正規化インピーダンス図を描くことにより、表面改質前後の電気伝導率および透磁率の変化を評価した。その結果、キャビテーション気泡の崩壊を用いたピーニングを合金工具鋼に施すことで、電気伝導率および透磁率が増大した。これは表面改質による残留応力の導入および転位密度の変化の影響を受けたためと考えられる。 3、評価に適したコイルの提案:表面改質による電磁気的特性変化をより詳細に捕捉するために、渦電流法で用いたコイルの最適化を実験的に行った。その結果、コイルの磁心および厚さに対してより詳細に電磁気的特性変化を捕捉できるコイルが存在することが明らかになった。
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Research Products
(1 results)