2009 Fiscal Year Annual Research Report
複雑現象解明のための高次非線形モデリング手法の開発研究
Project/Area Number |
09J03816
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Research Institution | Kyushu University |
Principal Investigator |
川野 秀一 Kyushu University, 大学院・数理学研究院, 特別研究員(DC2)
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Keywords | 機械学習 / 判別分析 / 正則化法 / モデル評価基準 / ベイズ理論 / 関数データ解析 / 基底関数 / 高次元データ |
Research Abstract |
本年度においては,主に,識別・判別問題に対する半教師ありモデリング手法について研究を進めた.得られるデータ集合が離散的なベクトルデータの場合には,モデルとしてガウス型基底関数展開法に基づく非線形ロジスティックモデルを考え,ラベルなしデータの情報をモデルに組み込むためにEMアルゴリズムによる推定方法を提案した.構築したモデルの客観的な評価を可能にするために,ベイズ理論に基づいてモデル評価基準を導出した.提案したモデリング手法は,近年研究が盛んに行われている高次元小標本データに適用した.その結果,従来より用いられている手法より,提案手法は予測誤差を小さくすることができた.さらに,グラフ理論の分野で知られているグラフラプラシアンを応用することにより,上記とは異なったアプローチによる非線形半教師ありモデルを提案するとともに,情報量・ベイズ理論によるモデルの評価方法を確立した.また,いくつかの数値実験を通して提案手法の有効性を検証した.一方,データ集合が関数として与えられる場合においては,従来の関数データ判別手法を半教師あり学習法に拡張することにより,新たな識別2判別方式を提案した.生命科学分野におけるマイクロアレイ発現データに提案手法を適用して検証した結果,従来モデルより汎化能力に優れたモデルを構築することに成功した.さらに,高次元データの解析に有効に機能することが知られているLasso型モデルに関する研究も併せて進めた.特に,Lasso型モデルの推定方法ならびに評価方法について網羅的な調査を行うことにより,総合報告としてまとめて学術雑誌に発表した.
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Research Products
(7 results)