2009 Fiscal Year Annual Research Report
汎用的溶液プラグ操作原理に基づくバイオケミカルマイクロプロセッサの開発
Project/Area Number |
09J03949
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Research Institution | University of Tsukuba |
Principal Investigator |
佐々 文洋 University of Tsukuba, 大学院・数理物質科学研究科, 特別研究員(DC2)
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Keywords | micro fluidics / 電気化学センサ / マイクロポンプ / 形状記憶合金 / MEMS / 分析化学 / micro-TAS / lab on a chip |
Research Abstract |
申請者のこれまでの研究、液体プラグを利用した汎用化学分析チップに今年度開発した電気化学センサ、形状記憶合金(SMA)マイクロポンプを搭載し、これのコンピュータ制御による自動化を行った。電気化学センサは液体プラグのような微少量の試料を分析するために流路の構造、セシサー電極の構造を最適化しており80~500ナノリットルの過酸化水素水・L-グルタミン酸溶液を測定することができる。これにより、高価な試薬の消費量を大幅に低減することができ、また微量のサンプルで済むため血液分析等への応用では少ない苦痛での診断が期待できる。一方、作製したSMAポンプは、シリコーンナユーブを平坦な二次元加工されたSMAクリップに通す、というシンプルな構造で、液体プラグの送液を実現している。この簡易な構造、微小化や大量生産に有利と考えられる。駆動は電流を流すことで過熱しチューブを潰し、電流をとめることで自然冷却されシリコーンチューブの復元力で元の計上に戻る。このSMAシートは重さは11μgと非常に計量コンパクトであり本チップの研究のみならず様々な応用が期待できる。また、本チップにこのポンプを接続し開発した制御ソフトウェアで液体プラグの操作を行った。今後これらセンサポンプをより高密度に一体化・集積化することによって、コンピュータにおけるマイクロプロセッサのような、化学分析装置の核になるデバイスを構築したい。
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Research Products
(7 results)