2009 Fiscal Year Annual Research Report
データマイニングの応用によるソフトウェア開発プロジェクトの改善手法の提案
Project/Area Number |
09J03963
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Research Institution | Osaka University |
Principal Investigator |
出張 純也 Osaka University, 大学院・情報科学研究科, 特別研究員(DC1)
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Keywords | ソフトウェア工学 / ソフトウェア開発プロセス / データマイニング |
Research Abstract |
現在,大規模なソフトウェアが動作する複雑な情報システムが我々の社会生活のインフラとして利用されている.そのため,こうしたソフトウェアを開発するプロジェクトを円滑に進めることが極めて重要である. 本研究では,実際のソフトウェア開発現場において有効なプロセス改善案を提示するシステムの提案と実装を目標としている.今年度の目的は,ソフトウェア開発プロジェクトを混乱させるリスク要因と,そのリスク要因間の関連をデータマイニングの手法を用いて明らかにすることである.なお,下に示す具体的な成果(1),(2)は,いずれも独立行政法人情報処理推進機構のソフトウェア・エンジニアリング・センターから提供を受けたソフトウェア開発プロジェクトのデータに対して適用した結果である. (1)すべてのデータを対象とした分析:ソフトウェア開発プロジェクトのデータに対して相関ルールマイニングを適用し,その結果に対して,引き続きクラスタ分析を行った.その結果,ソフトウェアの品質に問題が発生するようなプロジェクトの状況を把握することができた.ただし,多くのプロジェクトに共通して成立するような特性を導くには至らなかった. (2)記入率の低いデータを削除した後の分析:記入率の低いデータの削除を行った後に,相関ルールマイニングを適用した.その結果を分析して,ソフトウェアの稼働後に発生する不具合と関連があるメトリクスを特定する事に成功した.さらに,特定したメトリクスを用いてベイズ識別器によるプロジェクトの成否予測を行った結果,高い精度で予測が可能であることがわかった.
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Research Products
(3 results)