2009 Fiscal Year Annual Research Report
三次元人工血管モデル作製のための積層型三次元露光装置開発に関する研究
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09J04059
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| Research Institution | Tohoku University |
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Principal Investigator |
中野 琢磨 Tohoku University, 大学院・工学研究科, 特別研究員(DC2)
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| Keywords | フォトリソグラフィー / 三次元露光 / 微細加工 / 人工血管モデル / 血管シミュレータ / 二光子光吸収 |
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| Research Abstract |
本研究の目的は,微細加工技術のフォトリソグラフィーを用いて円形断面を有しかつ内径の滑らかな変化を有する内径10-500μmの細動脈・毛細血管モデルを作製し,血管シミュレータ・再生医療への応用を果たすことである.
本研究の2つの目的の一つ目である細動脈・毛細血管モデルの膜モデル・ブロックモデルの作製においてはWAXにPVAを最適合混合比で混ぜ,脆性材料に柔軟性を与え,成形性のよい材料を開発し,内径500μmのY字分岐チューブ型モデルの作製に成功した.また,実際の血管分岐構造を模した内径20-100,100-500μmのネットワーク型モデルも作製に成功した.作製したネットワークモデルを従来血管シミュレータにシームレス接続する方法も提案し,循環型血管シミュレータを実現した.これらの成果は,世界的に見ても前例のなく,細動脈・毛細血管を用いて行われる新しい治療法であるドラッグデリバリーシステムや肝動脈塞栓療法,超音波診断・治療等の評価・開発に非常に有用なシステムである.
二つ目の目的である積層型三次元露光装置の開発は,高精細な加工精度を有する様々な微細加工法を比較検討し,システムとして一番安定している二光子光吸収法(分解能:100nm)を採用した.本システムは,二光子光吸収を発生させるフェムト秒レーザと,レーザ光をスキャニングする光学系により構成されている.ガルバノスキャニングミラーを用い,10mmの高い位置決め精度を実現した.また,Z軸方向では対物レンズをピエゾ素子で振動させている.現状では,システムの構築が完了し,X-Y平面での加工精度の評価を行っている.今後は,XYZ軸方向での評価を完結し,細動脈モデルを三次元で作製し,血管シミュレータに応用する血管スデルや再生医療分野で使用する細胞接着足場の作製,膜モデル・ブロックモデルの細胞行動形態観察に応用していく.
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