2010 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
09J04095
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Research Institution | Kyoto University |
Principal Investigator |
平山 淳一郎 京都大学, 情報学研究科, 特別研究員(PD)
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Keywords | 機械学習 / グラフィカルモデル / 神経スパイク解析 / 自然画像統計 / 独立成分分析 |
Research Abstract |
与えられたデータをうまく説明可能な(少数の)潜在因子を取り出すことは,信号処理や多変量解析の基本的な問題の1つであり,脳(大脳皮質)が実現する基本的な機能の1つとも考えられている.本課題では,それらの潜在因子が相互作用するネットワークを構成する(また特にそれが時間的に変動しうる)場合に注目し,機械学習の観点から適切な推定と予測の枠組みを構築し,主に神経科学分野におけるデータ解析への応用と「自然画像統計」に基づく計算神経科学への貢献を行うことを目標とする.本年度には,第一に,前年度に開発した時変ネットワーク推定法の改善と実データ解析への応用を行った.特に,核ノルムとL1ノルムを組み合わせた新たな正則化法を導入し,交互方向乗数法による凸最適化アルゴリズムを開発した.これにより,効果的な時変構造の推定が可能になるとともに,全体としての計算コストが大きく改善され,高次元ネットワークへの適用が可能となった.実際に多次元神経スパイクデータを含む実データへの適用を行い,提案法は良い性能を示した.第二に,複雑型細胞(初期視覚野)の反応特性を再現しうる統計モデルとして,潜在因子間にネットワーク構1造をもつ新たな統計モデルを構築した(未発表).従来のモデルと異なり,統計モデルとしての解釈が明確でありながら,推定が容易であるという利点がある.また,提案モデルはいくつかの既存モデルに統一的な解釈を与えており,ある程度基本的なモデルとして意義が期待される.
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Research Products
(2 results)