2009 Fiscal Year Annual Research Report
染色体工学を応用した次世代型遺伝子改変マウス作製技術の開発
Project/Area Number |
09J04255
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Research Institution | Tottori University |
Principal Investigator |
山口 繁幸 Tottori University, 大学院・医学系研究科, 特別研究員(DC2)
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Keywords | トランスクロモソミックマウス / 染色体工学 / ヒト人工染色体ベクター |
Research Abstract |
複数の遺伝子を導入できるMultiple Gatewayシステムを搭載した人工染色体ベクターと、効率的な子孫伝達が可能な遺伝子改変マウス作製法を併用することで、遺伝子挿入部位の位置効果による発現消失や宿主側の染色体上の遺伝子破壊をなくした上、サイズに関係なく複数の遺伝子・ゲノムを導入でき、効率的に子孫伝達するといった利点を備えたトランスクロモソミックマウスを作製することを目的に研究を進めている。本年度は、マウスES細胞の未分化状態を容易に維持できるMultiple Gateway人工染色体ベクターの構築を目指し、以下の研究を実施した。 (1)RFP IRES Neoコンストラクトを構築した。 (2)Nanogゲノムを含むBACにRFP IRES NeoをBAC改変技術により導入し、未分化状態を容易に維持できるBACコンストラクトを作製した。 (3)組み換え酵素であるIntegrase発現下で、外来遺伝子をMultiple Gateway人工染色体ベクター上に搭載するための至適導入条件を検討した。 (4)その条件のもと、作製したNanog RFP IRES Neo BACのMultiple Gateway人工染色体ベクター上への搭載を試みている。 本年度の目的であった、未分化状態を容易に維持できるコンストラクトを作製することができ、本年度の研究実施計画を概ね達成できた。次年度は、微小核細胞融合法により、構築したMultiple Gateway人工染色体ベクターをC57/B6由来のマウスES細胞に導入してクローンを取得し、薬剤選択により未分化状態を容易に維持できるかと、個体作製が可能であるかを検証する。
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Research Products
(1 results)