2010 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
09J04309
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Research Institution | Tohoku University |
Principal Investigator |
渡部 潤也 東北大学, 大学院・工学研究科, 特別研究員(DC1)
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Keywords | LES / 乱流混合 / 乱流燃焼 / 超音速流 / スクラムジェット / プラズマ / 数値流体力学 / 非定常流 |
Research Abstract |
平成22年度は、前年度に完成させた燃焼反応を含まない空気流LESコードを改変し、任意の気体種を扱える多成分LESコードへと拡張した。これによって、空気ジェットのみでなく、水素燃料ジェットやエチレン燃料ジェットの計算が可能になり、実際に超音速燃焼器で噴射が想定されている燃料の乱流混合特性を調べることが可能となった。本年度は水素、ヘリウム、窒素、エチレンの4種類の噴射ガスについて計算を行い、噴射ガスが異なることでどのように超音速流中での乱流混合特性(噴流の乱流構造の特徴や非定常性など)が変化するかを数値的に調べた。これにより、超音速燃焼器における燃料選定や噴射器設計に対して重要な知見を得ることができた。なお、ヘリウム噴射については所属研究室にて過去に取得されたアセトンPLIF計測結果と比較を行い、極めて良い一致を得ることができた。 またJAXAとの共同研究として取り組んでいる、新しい燃料噴射器(縦渦導入型噴射器)のLES解析を行った。これにより、従来分かっていなかった縦渦導入型噴射器での燃料の乱流混合特性や流れ場の詳細な内部構造を明らかにすることができた。なお、本LESにより実験と極めて良く似た燃料分布構造を得ることができた。 さらには、LESコードに燃焼反応を組み込む準備として、関連論文の調査を行い、組み込む反応モデルおよび燃焼反応と乱流の相互干渉モデルの選定を行った。平成23年度には、選定したモデルをLESコードに組み込み、実験結果との比較を通してコードの検証を行う予定である。
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