2010 Fiscal Year Annual Research Report
単一分子光デバイスを指向した新規量子ドットナノ複合体の創製
Project/Area Number |
09J04446
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Research Institution | Osaka University |
Principal Investigator |
崔 世聡 大阪大学, 工学研究科, 特別研究員(DC2)
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Keywords | 量子ドット / 光物性 / ナノ粒子 / 太陽光発電 |
Research Abstract |
半導体及び金属ナノ粒子はナノテクノロジー、バイオ医療、環境・エネルギーなどの研究分野におけるキーマテリアルの一つであり、これらの領域への応用の可能性を探り実用化を検討することは、安全で豊かな社会の創成とその持続的発展を目指す上で重要である。太陽電池の有力な増感剤として期待されている半導体量子ドット(QD)の電気化学及び発光特性はその粒径に著しく依存するため、QDバルク系での機能評価には限界があった。そこで本研究では、QDをベースとする新規ナノ複合体を構築し、異種物質間の相互作用及び電子・エネルギー移動反応過程を単一粒子レベルで明らかにし、高効率光電変換デバイス開発への指針を得ることを目的とする。 今年度は、Cucurbit[6]uril(CB[6])を利用して、CdTe QDと、電子受容体であるnitrobenzene amine (NBzA)との複合体を合成した。この三成分のホスト-ゲスト複合体において、QDsと吸着したNBzA間の電子移動を調べた。CB[6]は筒状分子で、内部に小さな化合物を取り込む性質があり、近年超分子化学の素材としてよく使われている。CB[6]を修飾したQDでは安定性が高いことがわかり、QD/CB[6]/NBzA三成分複合体を構築することができた。まず、多分子系での過渡吸収、時間分解蛍光測定より、QDsとNBzAとの間の電子移動を観測した。さらに、蛍光相関分光法測定により、単一複合体の蛍光blinkingを調べた。その結果、蛍光相関分光法測定によって、界面電子移動を解明できることがわかった。
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Research Products
(1 results)