2010 Fiscal Year Annual Research Report
マラウィが持つ持続的森林利用の可能性-地域社会からみた考察-
Project/Area Number |
09J04582
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Research Institution | Kyoto University |
Principal Investigator |
藤田 知弘 京都大学, 大学院・アジア・アフリカ地域研究科, 特別研究員DC1
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Keywords | ミオンボ林 / 火入れ |
Research Abstract |
今年度前半は平成21年度に実施した調査結果をもとに投稿論文を執筆し(投稿中)、同時にシンポジウム等(Perspectives on human-nature relationships in Africa : Interrelations between epistemology and practice)においてこれまでの研究成果の発表を行ってきた。 後半は10月末から3月中旬にかけて約5カ月の現地調査を実施した。現地調査ではミオンボ林への人為的影響として大きなインパクトが推測されるタバコ栽培に焦点を当て、聞き取り・参与観察を実施した。その結果、本調査地ではこれまで現金収入手段の重要な手段となっていたタバコ栽培を放棄し、マメ栽培などに転換している世帯が多数現れてきたことがわかった。 また、本年度調査ではミオンボ林への人為的影響を明らかにするために、人為的影響の異なる植生において植生調査を実施した。これによると人為的影響により種組成・植生構造が異なることがわかった。さらに人為的な影響の小さい植生では山地雨林種の定着を確認することができた。これについては今後さらに調査を実施し、定着を可能とする要因等を明らかにしていきたいと考えている。 渡航中、マラウィ国内の研究機関を訪問し、文献収集に努めるとともに、マラウィ森林研究所(Forest Research Institution of Malawi)、マラウィ国立植物園(National Herbarium and Botanic Gardens of Malawi)を訪問し、各研究者と議論を深めていきた。 今後、次回調査までに論文執筆等をすすめていく予定である。
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Research Products
(3 results)