2009 Fiscal Year Annual Research Report
組成・形態が高度に設計された階層構造メソポーラス半導体の合成と評価
Project/Area Number |
09J04615
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Research Institution | Waseda University |
Principal Investigator |
高井 あずさ Waseda University, 理工学研究科, 特別研究員(DC1)
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Keywords | メソポーラス物質 / 半導体 |
Research Abstract |
半導体を溶液中での電極材料として用いる際に、電子伝達物質が半導体骨格の表面へ容易にアクセスでき、電子を取り出せるシステムを構築することが重要である。この観点から、半導体の高比表面積化およびアクセシビリティーの向上を目指したメソポーラス構造とマクロポーラス構造を有する階層構造メソポーラス半導体の合成を目指して研究を進めてきた。 初年度である今年度は、研究者がすでに身につけている合成技術を生かせるメソポーラスCdTe薄膜を、平滑な基板上で合成し、その合成条件を検討した。まず、メソポーラスCdTeの鋳型となる、液晶相薄膜の作製を行った。種々の前駆溶液組成を検討した結果、溶媒中にブロックコポリマーと溶解させられる半導体イオンの選択が重要であることがわかった。続いて電解析出法により液晶相薄膜中の半導体イオンを還元し、鋳型除去を経て、メソポーラスCdTe薄膜を得た。前駆溶液中に溶解させる両親媒性分子を選択することで、従来はメソ構造の細孔径が2~3nm程度に限られていたが、約15nm程度の細孔を形成できた。走査型電子顕微鏡観察から、ケージ状の3次元構造を有することがわかった。続いて、前駆溶液組成を調節することで、2次元や1次元のメソ構造の形成を試みた。しかしメソ構造が形成せず、ロッド状の生成物が得られた。本研究で形成できたのは3次元構造のみだが、メソポーラス半導体の階層構造化へのアプローチとできるため、現在合成条件を検討中である。
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Research Products
(9 results)