2009 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
09J04720
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Research Institution | Tohoku University |
Principal Investigator |
栗原 大武 Tohoku University, 大学院・理学研究科, 特別研究員(DC1)
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Keywords | 球面デザイン / 結晶格子 / 対称空間 / アソシエーションスキーム / 指標表 |
Research Abstract |
デザイン理論の本質的な部分を掴むことを目標としてデザインの概念を球面だけではなく球面を一般化したコンパクトな対称空間上で扱う研究を行った.コンパクトな対称空間は性質の良い既約表現達を持っていて,ある既約表現達と同型な対称空間上の関数空間の中の部分空間に属する関数を近似するものがデザインである.球面と同様にコンパクトな対称空間上のデザインも対称性が高く群論や表現論の立場から見ても面白い構造を持つものが多い.現段階の研究内容としてコンパクトな対称空間上の堅いデザインと呼ばれる非常に強い条件を満たすデザインの分類に取り組んでいる.この研究は一般的なコンパクトな対称空間で統一的に扱うのは難しく,個別の場合で取り組むことで解決の糸口を掴んでいけると思われる.そこで比較的扱いやすい複素グラスマン空間の堅いデザインを分類を目標とした.すると堅いデザインが存在するための必要条件を大まかに求めることができた. 更にデザイン理論と多変数直交多項式の関係性を調べるためにのことを研究した.有限体上のグラスマン空間にはアソシエーションスキームの構造が入り,その指標表はq-Dual Hahn多項式を用いて表すことが出来る.本研究ではこのアソシエーションスキームの一般化に相当するattenuated spacesを集めてできるアソシエーションスキームの性質を調べ,その指標表がq-Dual Hahn多項式とq-Krawtchouk多項式の積で書けることを示した.このことが分かるとこのアソシエーションスキームの代数構造をより具体的に把握することができて,アソシェーションスキームの球への埋め込みを考えてできる有限集合がどの程度のデザイシの構造を持つかが明確になることが期待される.
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Research Products
(2 results)