2009 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
09J04722
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Research Institution | Kwansei Gakuin University |
Principal Investigator |
細川 豊治 Kwansei Gakuin University, 理工学研究科, 特別研究員(DC2)
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Keywords | 機能的近赤外線分光法(fNIRS) / 虚偽検出検査 / Concealed Information Test |
Research Abstract |
本研究は、日本の犯罪捜査支援に利用されている虚偽検出検査の精度向上を目的として、機能的近赤外線分光法(functional near-infrared spectroscopy ; fNIRS)を利用した虚偽検出検査手法についての検討を行った。本年は無罪群・有罪群を設定し、fNIRSによる虚偽検出検査の有効性について検討した。実験参加者:実験参加に同意した右利きの学生26名(男性14名・女性12名,平均年齢:22.8歳)を実験参加者として、fNIRSにより計測されるoxyHbを指標として虚偽検出検査を行った。また、実験参加者は、有罪群(模擬窃盗課題を行う実験参加者群)と無罪群(模擬窃盗課題を行わない実験参加者群)に、くじびきによりそれぞれ13名ずつ分けて、実験を行った。虚偽検出検査は5項目の質問から構成される質問表を5セット実施した。模擬窃盗課題:有罪群の実験参加者は,無施錠の部屋に侵入し,プラスティックケースの中を確認し,財布が入っていることを確認後、紙袋の中に財布を入れ,部屋を退出するという課題を行った。無罪群の実験参加者は、ケースの中に何も入っていないことを確認後、紙袋の中身を開けて何も入ってないことを確認後、部屋を退出するという課題を行った。結果・考察:fNIRSにより計測した前頭前野領域において非裁決質問呈示時よりも裁決質問呈示時の方がoxyHbレベルが有意に高くなることが、確認できた。さらに,無罪群と比較して有罪群は,刺激呈示後3~15秒にかけて非裁決よりも裁決質問呈示後のoxyHbレベルが高くなることが確認された.以上の結果により、fNIRSが虚偽検出検査の指標としての有効性が示唆された。
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Research Products
(2 results)