2009 Fiscal Year Annual Research Report
RNAサイレンシングを阻害する2bタンパク質の作用機構の解明とその応用
Project/Area Number |
09J04751
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Research Institution | Chiba University |
Principal Investigator |
岡 慎一朗 Chiba University, 大学院・園芸学研究科, 特別研究員(DC2)
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Keywords | RNA干渉 / 遺伝子発現抑制 / RNAサイレンシング / 植物ウイルス / サプレッサー / RNA polymerase IV |
Research Abstract |
RNAiが生じた形質転換タバコに、RNAサイレンシングサプレッサーである2bを発現させると、RNAiにより減少しているα-リノレン酸含量には影響を及ぼさず、1次siRNAの蓄積が大幅に増加するという現象を確認した。しかしRNAiの特異性を低下させる2次siRNAの蓄積は2bにより阻害された。そこで本研究においては、研究に用いた2bの作用機序を解明するために、2bと相互作用するRNAサイレンシング関連因子を探索した。2bが発現しているタバコよりタンパクを抽出し、ショットガン解析を行ったところ、本研究で用いている2bがRNA polymerase IV second largest subunitと相互作用している可能性を示唆するデータが得られた。しかし、今までにタバコのRNA polymerase IV second largest subunitは単離されていない。2bが本当にRNA polymerase IV second largest subunitと相互作用しているか詳細に検討するため、アラビドプシスのRNA polymerase IV second largest subunitの配列を用いてプルダウンアッセイにより2bとの相互作用を確認しようと試みた。今回は重要なドメインを切断しないように考慮しながらRNA polymerase IV second largest subunitの配列を4つに分け、それぞれの配列においてタンパク質発現コンストラクトの作製を行った。結果としては本年度の研究により4つに分けたうち3つのコンストラクトを作製することができたが、配列の単離に苦労したために1つ完成させることができなかった。今後は作製したものについては大腸菌発現系を用いてプルダウンアッセイを行うことで、2bがRNA polymerase IV second largest subunitと相互作用していることを確認したいと考えている。
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Research Products
(2 results)