2011 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
09J04905
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Research Institution | Kyushu University |
Principal Investigator |
野口 雅史 九州大学, 大学院・理学研究院, 特別研究員(DC1)
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Keywords | ペルオキシソーム / 輸送 / レポーター / Pex5p / エクスポート |
Research Abstract |
今年度は、本研究において新規に構築したペルオキシソームマトリクスタンパク質輸送効率測定系を用いて様々なアッセイ行った。ペルオキシソームマトリクスタンパク質の受容体Pex5pとPTS1シグナル部を改変した複数のレポータータンパク質との結合強度をin vitroで測定し、それぞれのレポータータンパク質の輸送効率を新規アッセイ系で測定した。その結果、両者には明確な相関があることを定量的に示すことができた。また、Pex11pβ、DLP1G363Dの過剰発現等ペルオキシソーム形態を変化させた条件での輸送効率測定を行ったが、驚くべきことに全く変化が無いことが判明した。ペルオキシソーム形態異常マウスが報告されているが、その症状はペルオキシソームマトリクスタンパク質輸送には起因しないことが示唆される。 さらに今年度は、Pex5pのペルオキシソームからのエクスポート反応、またエクスポート促進因子Awp1ついても解析を進めた。In vitro Pex5Pエクスポート反応系において、抗Awp1抗血清添加によるエクスポート阻害効果を見出した。このことにより、Awp1がエクスポート促進に関与することを証明することができた。抗Awp1抗血清をツールとして用いることで、エクスポートステップの詳細な解析が期待される。また、Pex5pのエクスポートにはPex5pのモノユビキチン化が必須であることが報告されているが、モノユビキチン化以降のエクスポートステップはほとんど解析されていない。そこで、Pex5pモノユビキチン化とそれ以降のエクスポートステップを分ける実験系を構築し、モノユビキチン化後にATP加水分解依存でN-Ethylmaleimide感受性のステップが存在することを見出した。
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Research Products
(4 results)