2009 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
09J04905
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Research Institution | Kyushu University |
Principal Investigator |
野口 雅史 Kyushu University, 理学研究院, 特別研究員(DC1)
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Keywords | ペルオキシソーム / レポーター / CHO細胞 / 輸送活性 |
Research Abstract |
細胞全蛍光量測定によペルオキシソームへのマトリックスタンパク質輸送性測定法の確立 本研究で構築するペルオキシソームマトリックスタンパク質の輸送活性測定系は以下の通りである。FKBP12変異体に蛍光タンパク質およびペルオキシソーム局在化シグナルを付加した融合タンパク質(以下レポーターとする)を作製する。このレポーターを細胞に発現させると、薬剤存在下ではFKBP12変異体部がマスクされ細胞質ゾルに局在するプロテアソームによる分解から免れ、ペルオキシソームへと輸送される。薬剤を除去するとマスクがはずれ細胞質ゾルに残存したレポーターのみが分解されることから、一定時間の薬剤添加および短時間の薬剤除去後の細胞の蛍光強度を測定するだけで、単位時間あたりにペルオキシソーム内に蓄積するレポーター量を測定できる。今年度はまず想定通りにシステムが機能するかを検証した。レポーターのコンストラクトを作成し、CHO細胞を用いて安定発現株を樹立、フローサイトメーターでの蛍光強度検出系を確立した。またP9OH/UV法を用いて単離したペルオキシソームマトリックスタンパク質輸送欠損細胞を用いて輸送活性が蛍光強度に反映されるか評価を行った。正常細胞、輸送欠損細胞共に薬剤添加時には細胞の蛍光強度上昇が見られた。一方ペルオキシソームマトリックスタンパク質輸送欠損細胞において薬剤除去後には蛍光強度が減衰すること、正常細胞では蛍光強度の減衰が見られなかったことから想定通りにシステムが機能することが実証された。さらに、システムの感度向上や短時間での輸送活性測定を実現するために、レポーターの細胞内での発現量、薬剤添加時間を最適化した。また、最適な蛍光タンパク質種を検討し、従来用いられていた蛍光タンパク質よりも分解活性が高く輸送活性測定に適した蛍光タンパク質を同定することができた。
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Research Products
(3 results)